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森と人がずっと共に生きるために、more trees!

持続可能な未来のために、できる事始めよう!

森と人がずっと
共に生きるために、
more trees!

2020 06 12

サステイナブル(持続可能)な未来へ、多くの有名人や企業が続々とアクションを始めています。今回お話を伺った「more trees」は、音楽家・坂本龍一さんが立ち上げたプロジェクト。森と人が共にずっと生きていく未来への取り組みについて伺いました。

STYLEVOICE編集部 STYLEVOICE編集部
森と人がずっと共に生きるために、more trees!
持続可能な未来のために、できる事始めよう!

森と人がずっと
共に生きるために、
more trees!

2020 06 12

サステイナブル(持続可能)な未来へ、多くの有名人や企業が続々とアクションを始めています。今回お話を伺った「more trees」は、音楽家・坂本龍一さんが立ち上げたプロジェクト。森と人が共にずっと生きていく未来への取り組みについて伺いました。

STYLEVOICE編集部 STYLEVOICE編集部

2007年に音楽家・坂本龍一さんをはじめとして、各界の著名人が発起人となってスタートした「more trees」。都市と森をつなぐ、という魅力的なキーワードと共に、様々な取り組みを行っています。

_「more trees」の取り組みについて、教えてください。

私達は「都市と森をつなぐ」というテーマで活動している森林保全の団体です。
なぜこの取り組みをしているかというと、
現代社会の都市で暮らしていると、どうしても森林との関わりやつながりが、希薄になってきますよね。その中で色々な方法で森林の魅力とか、課題を含めて、都市の人と森をつなぐ活動をしています。
一方で、森林を保全して行くための活動も行っています。
現在は国内で15の地域、海外では2箇所、合計17箇所で森づくりを各地域のパートナと連携して進めています。

_なぜ、着目されたのが森林だったのでしょうか?

設立者の坂本の言葉を借りると、
古代には世界中で様々な文明が興りましたが、その中で滅亡していった文明には“森林を破壊していた”という共通点があったんですね。
現代社会では今、ものすごいスピードで世界中から森林が消え去っています。
時間軸でいうと1秒間にテニスコート15面分の森林が消えているとも言われています。

_それは衝撃的な数字ですね。

そうですね。そういった現状を考えると、現代も古代の消え去った文明のように非常に危機的な状況にあると言えるのではないか、森林破壊だけでなく、資源、CO2、食料問題を含む環境全般において臨界点を超えているのではないだろうか。
そういった懸念のもとに、まずは森林の危機的状況をどうにかしたいという想いから、「more trees」という概念が生まれ、それがそのまま団体名になっています。

_最近は、世界的な気象変動があります。日本も例外ではないです。このことにも森は関係しているのでしょうか? 

本来森林は雨が激しく降った時でも、急に川に流れないようにスポンジのような役目をしてくれたり、台風が来ても土砂災害にならないよう、土に根っこを張ってくれたり、土を守る役割があります。
また、CO2でいうと、炭素を蓄えてくれる貯蔵庫のような役割を果たしてくれるので、気候変動や温暖化、災害に対してもプラスの影響を持っています。
ところが森林破壊が起きると、CO2でいえば森林が蓄えるどころか、逆に排出する側に回ってしまうのです。
例えば、去年の南米アマゾンやオーストラリアの大規模な森林火災では、断続的に木が燃え続けた事で、相当な数のCO2を排出させてしまっています。
生き物を育むという点では、相当な数の生き物が住処を失くしてしまっている。
私たちが活動を行なっているインドネシアでは、オランウータンなども絶滅の危機に瀕しています。
日本で見ても、2019年には台風19号など今までにない規模の巨大台風が起こったりして、何かがおかしい、大変な事が起こっているのでは?と言う認識は、誰もが持っていると思います。その要因の一つとして、森林の減少が少なからず関係しているのは間違いないと思います。

_森というと、酸素を出してくれるポジティブな印象を持っていましたが、
火災により二酸化炭素になって放出されると、逆にネガティブな影響力を持ってしまうとは、なんか悲しいです

そうですよね。南米アマゾンの森林火災で、イギリスが1年間に排出する量に匹敵するレベルのCO2が排出されたと言われています。
完全に、役割が逆転してしまっていますよね。でもそれは、自然発火によるものかと言われるとそうではなく、畑や牧草地にするためなど人為的な作用により起こってしまったのが現実。人間の経済活動の犠牲になってしまっている、ということですよね。

_人の手による森林破壊が、周り回って自分たちや地球の生態系も脅かしている..。more treesさんが目指す森とは、どのような森なのでしょうか?

私たちが目指す森とは、多様性のある森です。
森林は、手付かずにしすぎても人間の生活と乖離しすぎて、接点を失ってしまいます。逆にこの地球上に人間の手の入ってない森林の方が少なく、ほとんどの森林が何かしら人間の影響を受けています。
ならば、私達は森林と人間が賢く付き合っていく方法を模索する必要がある。
その一つの方法が、多様性のある森づくりです。

なぜ多様性が必要かと言うと、例えば今現在の日本の森はスギがメインです。
本来日本には、代表的な木だけでも500種類くらいあると言われていているのに、なぜこのような状況になったかと言えば、戦後“すぐに育ち、まっすぐ伸びるから”という理由でスギばかりを植えたのです。
スギばかりが増えると花粉症も発生しますし、経済的か視点で見ても、もしスギの価格が暴落した時に、山の経済的価値が下がってしまいます。それってとてもリスキーですよね。
金に例えると良くわかるのですが、何か資産運用しようと思ったら、特定の株ばかり持つのではなく、現金だったり、外貨だったり、リスクヘッジをしますよね?
それと同じように、森林もスギだけに頼るのではなく、色々なタイプの木を植えて置くことが、将来的にいろんなリスクを回避する手立てになると思っています。

_多様性のある森。人間社会とおなじですね。人と森との理想的な関係性はどんなものでしょうか?

私はよく森と人との関係性を、元本と利息に例えています。
森林資源を元本とすると、本来はそれ(森林)は放っておいても育ってくれるんです。
つまり、太るんですよね。その太った部分だけを利子として人間が使えば
元本は喰いつぶさずに済み、森林として維持されていくはずです。ですが現状は減るスピードの方が大きいので、元本の方が食われてしまっていると言う状況です。
この元本と利息という考え方をもとに、人が森林の利息部分だけを使っていく方針にシフトすれば、人間の経済活動の中で森林とうまく付き合っていけるのではないかと思っています。

_なるほど。元本と利息。とてもわかりやすいです。具体的には私たちが日々の中で、森のためにできる事はあるでしょうか?

はい、あります。その一つに「収奪していない商品」を選ぶというアクションがあります。例えばノートやティッシュペーパーなど紙製品に使われている「FSC」という認証は、その商品が熱帯雨林などで無秩序に伐採した木を使っておらず、持続的に管理された森林で育った木材を使っている商品であることを証明しています。
また、世界的家具メーカーのIKEA(イケア )は2020年までに自社が使う木材は、すべて「FSC」にするか、またはリサイクル素材を使うと宣言しています。
消費者として、そういったサスティビリティに配慮した企業や、その企業が提供する商品を応援したり消費していく事も、森林をケアしていくエシカルなアクションだと思います。

_それだと、今日からでも出来そうです!more treesさんの考える、サスティナブルな社会への実現はどういったことが不可欠だと思いますか?

森林そのものは、ものすごくアナログの塊みたいなものですが、今の時代の世相を考えると、バーチャルでも森林と繋がれる局面をもっとたくさん作っていく必要があると思いますし、さらにそういったニーズがたくさん出てくるようになると思っています。
タイムリーなことでいうと、コロナの影響で在宅になったり、工場が止まったりした事で、世界の国々で青空が広がったとか、港の近くまでイルカや魚が来るようになったとか、川の水が綺麗になったとか。そういったことが各地で起こった事を考えると、
経済活動はもちろんとても大事ですが、行きすぎた資本主義やグローバリゼーションを今一度見つめ直すきっかけが生まれたと思います。
私たちとしては、この機会に森林との距離感、自然との間合いといったところを、
みなさんと見つめ直して行きたいですね。
先ほど元本と利息の話にも例えましたが、取りすぎず、隔離されすぎず、森と人とのいい距離感を築くことが、新しいサスティナブルな社会への第一歩にもなるのではと思っています。

more trees(モア・トゥリーズ)

音楽家・坂本龍一氏が代表を務める森林保全団体です。森と人がずっとともに生きる社会を目指し、「都市と森をつなぐ」をキーワードに国内外でさまざまな森づくりの取り組みを行っています。
HP:https://www.more-trees.org/

  • text&Interview:kaorukaji
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