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赤司竜彦の“華麗なるプレゼン” Vol.4【後編】ゲスト・今本統人さん(小学館)

創造するキーマン

赤司竜彦の
“華麗なるプレゼン” Vol.4
ゲスト・今本統人さん(小学館)【後編】

2020 05 15

株式会社メディコム・トイの代表取締役社長を務める赤司竜彦さんが、毎回深掘りしたい方とトークセッションをしながら「何か一緒におもしろいものを作りましょう!」とプレゼンする対談企画。今回のゲストは小学館の今本統人さん。後編では「てんとう虫コミックス『ドラえもん』豪華愛蔵版 全45巻セット“100年ドラえもん”」について、さらに深いお話に。

赤司竜彦 赤司竜彦
赤司竜彦の“華麗なるプレゼン” Vol.4【後編】ゲスト・今本統人さん(小学館)
創造するキーマン

赤司竜彦の
“華麗なるプレゼン” Vol.4
ゲスト・今本統人さん(小学館)【後編】

2020 05 15

株式会社メディコム・トイの代表取締役社長を務める赤司竜彦さんが、毎回深掘りしたい方とトークセッションをしながら「何か一緒におもしろいものを作りましょう!」とプレゼンする対談企画。今回のゲストは小学館の今本統人さん。後編では「てんとう虫コミックス『ドラえもん』豪華愛蔵版 全45巻セット“100年ドラえもん”」について、さらに深いお話に。

赤司竜彦 赤司竜彦

今回のゲスト
今本統人さん(写真右)


Profile
1983年生まれ。2009年、小学館入社。マーケティング局 コミックSP室(兼)第三コミック局 ビッグ企画室(兼)第二児童学習局 ドラえもんルーム主任。『ドラえもん』原作コミックのマーケティング業務全般と出版企画を担当。

「日本人のSF的な発想や知識は
『ドラえもん』から得ていると思います」(今本)
「確かにその通りだと思いますね」(赤司)

今本 小学館としては、いかに『ドラえもん』の原作漫画を次の世代に読んでいただくかということを50周年の大きなテーマの一つにしています。例えばこれは、今書店でやっているキャンペーンです(全国のフェア参加書店で開催中。店舗によっては終了している場合があります)。

赤司 “ドラえもん なんてことないシールくじびき”。

今本 フェア参加書店で、対象のシールが貼られた『ドラえもん』のコミックス・関連書籍をお買い上げの方に1枚引いていただいています。

袋は4種類、シールは12種類。60枚に1枚「あたり」の袋もあります。

赤司 名場面かと思いきや、なんてことない場面っていうのがいいですね。

今本 かっこいいシールかなと思ったら、そんなにかっこいいシールじゃない(笑)。ドラえもん好きを公言している方でも原作漫画は読んだことがないという方が多いので、そういう方々に本を買っていただくきっかけとなればいいなと思って。

赤司 すごく面白い企画だと思います。うちの会社のスタッフでも、持っていたてんとう虫コミックスの『ドラえもん』を自分の子どもが読んでいるケースは何人かいます。欠けている巻があると、それを買いに行って。そういう連鎖で読み継がれているという印象があります。

今本 大事なのは親御さんが本を一冊でも持っていることだと思うんです。そこに本がないと、おそらく、本が何らかの形で読み継がれるという連鎖が止まってしまうと思います。また、おっしゃるように数巻抜けた状態で所有している、あるいは引っ越しでなくした、ボロボロになってしまったという方もかなり多いと思うんです。そういう方々にも、これを買っておけば大丈夫ということで『100年ドラえもん』をご購入いただきたいです。

赤司 いろんな楽しい漫画はありますけれど、ドラえもんを超える作品を私は読んだことがないんですよね。もう一つ先生の作品で好きなのは『モジャ公』なんです。「僕はのび太でした」という有名な藤子先生の言葉がありますけど、だとしたら僕は天野空夫だったんです。“もうこんな家逃げ出したい!”って家出しようと思ったら、ドラえもんがいてくれてたおかげで助かりました。

今本 最近Twitterで定期的にバズるツイートがあるんです。「日本人は基本的なSF的な発想や知識を全部ドラえもんから得ている」というもので、ドラえもんがあるからSFの映画にしてもアニメにしてもこれだけ普及して、説明なしに受け入れられるんだという趣旨のものです。タイムマシンとかそうですよね。あと、地球と宇宙の関係性についてもドラえもん以外で描いている作品はそんなに多くはないんです。

赤司 今回の『100年ドラえもん』は全巻ハードカバー。かがり綴じで読みやすくて丈夫。ページが喉元まで開き、見開きページも完全再現。ページ上部は湿気を防ぐ天金仕様などもろもろある中、ここでしか手に入らない別巻3冊もすごい。

今本 「厳選カラー“幻”画集『ドラ絵もん』」。“幻”画集と書いて「げんがしゅう」と読みます。これまでドラえもんのカラーイラストって『藤子・F・不二雄大全集』(註)などに収録されたことはあるのですが、カラーのイラストだけを集めた本は実は存在していなくて。そこで今回ドラえもん好きの方々にカラーイラストをじっくり味わっていただけるものをぜひ作りたいと思って『藤子・F・不二雄大全集』(註3)刊行後に発掘されたカラーのイラストや、これまでモノクロでしか収録できなかったものを集めて『ドラ絵もん』を編集していきます。

(註3)小学館により2009年から2014年にかけて刊行された藤子・F・不二雄の著作を第1期〜第4期に収録した全集。 全115巻。

赤司 そして「完全索引別巻『引くえもん』」。ひみつ道具&キャラクターから登場巻を引けるのは非常に嬉しいです。たまにあるんですよ。“あれ? 税金鳥ってどの巻に出てたっけ?”とか。

今本 「タイムふろしき」が出てくるお話だけを読みたいときはこれで引くと何巻の何ページっていうのが全部出てくるんです。さらにひみつ道具だけじゃなくて、キャラクターからも引くことができるんです。なので「ジャイ子」って引くと、彼女の登場シーンだけを引くことができます。

赤司 ちなみに「税金鳥」に出てくる金尾タメルくん。名前しか出てこないキャラクターですけど、それも出てくるんですか?

今本 はい、入ります。1〜45巻に入っているものは全部入っています。

赤司 すごい! びっくりですね。

今本 なので索引巻ではあるんですけど、非常にマニアックな楽しみ方ができると思いま

「このポーズのフィギュアにしよう
というのは今本くんからでしたね」(赤司)
「『100年ドラえもん』のコンセプトに
ぴったり合うなと思って」(今本)

赤司 そして「『ドラえもん』0巻豪華装丁版」。つまりこのセットと同じ装丁の0巻が付くんですね。

今本 これは付けないとコレクターの方は“なんで作ってくれないんだ!?”と絶対思うはずなので。

赤司 もちろん欲しいですよね。

今本 もっと言うと、「月刊コロコロコミック」1994年9月号に別冊付録で付いていた44.5巻というのがありまして。

赤司 「ガラパ星から来た男」ですね(註4)。

(註4)『ドラえもん』連載25周年を記念して『小学三年生』『小学四年生』『小学五年生』の3誌同時に1994年7月号〜9月号に掲載された中編。連載後、てんとう虫コミックスの装丁を模した「ドラえもん 44.5巻」に収録。てんとう虫コミックス45巻に収録。

今本 あれも作りたかったんですけれども、同じ話が45巻に入っているのでやめようということになりました。

赤司 そして、すみません。手前味噌ですけれども弊社で製作した「ドラえもんとのび太 100年後もまんがを読んで爆笑フィギュア」も付きます。

今本 やっぱりこうした限定の本を作るときに特典として一緒に飾れるフィギュアが欲しいねという話になりまして、赤司さんにどうでしょうとお話をさせていただきました。

赤司 ありがとうございます。このポーズのフィギュアにしようというのは今本くんからでしたね。

今本 編集メンバーの会議でどんなフィギュアにするかという議論をしました。「100年ドラえもん」というコンセプトなので“漫画を読む行為”と“100年先までこの本が残る”、その2点に絡めて何かできないだろうかと考えたときに、40巻に「タイム・ルーム 昔のカキの物語」という、のび太がお父さんの少年時代に行く話があり、のび太とドラえもんが「タンキくん」という漫画を読んで爆笑しているコマが登場するんです。お話も過去と現代を行き来する内容で、さらに紙の本を読んで爆笑している、というところが非常に今回のコンセプトに合うので、このポーズのフィギュアに決定しました。

赤司 これらが110×110センチの「超大型タイムふろしき」に包まれた状態で届けられるわけですね。

今本 はい。これもメディコム・トイさんに製作していただいたものですね。

赤司 そしてオプションとして『100年ドラえもん』の購入者のみが購入できる「どこでもドア型本棚」。これはうちとも長いおつきあいのある日本の家具業界の最大手・カリモクさんによるものです。

今本 当初は本棚もセットで販売することも考えましたが、そうすると値段が跳ね上がってしまうので別売りというかたちにさせていただきました。これが欲しくて『100年ドラえもん』を買う人もいそうなくらい素晴らしいクオリティですね。

赤司 カリモクさんの現社長が3代目で、ドラえもんをほぼリアルタイムで読んでいる世代なので、この話をした時も喜んでくれました。ドラえもんに関わる仕事ができるのって、それはもう仕事じゃなく、名誉なんですよね。だから中途半端なものは作れない。

今本 今回メディコム・トイさんにお声掛けをしようと思ったのも、自分たちが欲しいものを作ろうというスタンスで普段からお仕事をされている様子を拝見していたからなんです。なので今回のフィギュアにしても、タイムふろしきにしても、本棚にしても、ちゃんと自分たちがお金を払って欲しいものを絶対作ってくださるという安心感がありました。

赤司 ありがとうございます。私がものづくりするときの判断基準で、自分でお金を出してでも欲しいかどうか、というのがあります。もちろん、この『100年ドラえもん』も購入決定です。しかも観賞用と保存用の2つ欲しい(笑)。

今本 ありがとうございます(笑)。

赤司 ということで、いよいよ「華麗なるプレゼン」の本題なんですが、ひとつ今本くんにお願いがありまして。

今本 はい。

赤司 このSTYLEVOICE.COMで『100年ドラえもん』を予約してくださった方のために何か特典企画をやってもいいですか?

今本 いいですね。これから編集部で相談して、ぜひ実現できたら。

赤司 ありがとうございます。

今本 どういうものが面白いでしょう?

赤司 我々だとマニアックなものに偏りそうなので、逆にSTYLEVOICE.COM読者の皆さんに考えてもらいたいんですよね。特に女性が喜ぶもの。例えば、仲直りにも使えるなと思ったんです。人間関係における象徴的なお話がいろいろ収録されているので、喧嘩した友達に渡したり、「のび太の結婚前夜」が入った巻を意中の人に渡したり。好きな人から「100年一緒にいましょう」って言われたら誰だって嬉しいじゃないですか? そんな使い方もできるのかななんて思ったりして。

今本 読んでほしいページに差し込める「ここ読んでブックマーク」とかいいかもしれないですね。

赤司 素敵ですね。この『100年ドラえもん』って、きっと自分のためだけでなく、好きな人、自分たちの子どもや孫、誰かに100年読んでほしい45冊にもなるのかなと思うんです。ぜひこの機会に読んでいただきたいですね。



てんとう虫コミックス「ドラえもん」豪華愛蔵版 全45巻セット
100年ドラえもん

人気漫画『ドラえもん』の「100年先の未来まで届けたい」をコンセプトに作られた愛蔵版全45巻セット。『ドラえもん』出版史上初となる全巻ハードカバー・布クロス装で、用紙から印刷・製本まで経年劣化を極力軽減することを意識。掲載原稿はすべて最新の技術でリマスターした永久保存版。数量限定生産で予約受付中(第1期予約締切8月31日)。12月1日発売予定・¥70,000(税別)。
*『100年ドラえもん』は愛称で、正式名称は「てんとう虫コミックス『ドラえもん』豪華愛蔵版 全45巻セット『100年ドラえもん』」となります。

■購入特典
1:「厳選カラー“幻”画集『ドラ絵もん』」(傑作扉絵やカット類を発表当時のオリジナルカラーで収録。『藤子・F・不二雄大全集』に未収録の原画もあり)、

2:完全索引別巻『引くえもん』(ひみつ道具&キャラクターから登場巻を引ける索引巻)、

3:『ドラえもん』0巻豪華装丁版(6種類の第1話を収録した0巻)、

4:『ドラえもん&のび太 100年後もまんがを読んで爆笑フィギュア』メディコム・トイ製(第40巻「タイム・ルーム 昔のカキの物語」のワンシーンを完全再現)、

5:超大型タイムふろしき(110×110センチ コミックスは15冊ずつ3つの専用ケースに入っており、それら3つのケースをタイムふろしきに包んで届けられる)。

川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム

現在、『ドラえもん50周年展』を開催中。展示室Ⅰの特別展示「藤子・F・不二雄とドラえもん」ではドラえもんの50年の歩みをご紹介。
展示室Ⅱでは、ドラえもん50周年展第2期として「ゲラゲラ笑える話」「ゾ~ッとするこわい話」という2つのテーマを取り上げ、その原画を展示。
さらにミュージアムカフェでは、展示している原画と連動したメニューを提供。ミュージアムショップでは、ミュージアムならではのスペシャルなグッズを販売中。


入館チケットは日時指定の予約制 ローソンチケットにて発売
住所:神奈川県川崎市多摩区長尾2-8-1
開館時間:10:00~18:00 (休館日はHPの開館カレンダーをご確認ください)
小田急線およびJR南武線登戸駅より川崎市バスによる直行便が運行(所要時間約9分)
小田急線向ヶ丘遊園駅 徒歩16分JR南武線宿河原駅 徒歩15分
http://fujiko-museum.com
※現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休館中

前編はこちら

株式会社メディコム・トイ
代表取締役社長

赤司竜彦さん

1996年、株式会社メディコム・トイを設立。
2000年、自社商標のブロックタイプフィギュア「KUBRICK」(キューブリック)、2001年にはクマ型ブロックタイプフィギュア「BE@RBRICK」(ベアブリック)を発表し、世界中のアーティスト、ブランド、企業、キャラクターなどと多彩なコラボレーションを発信し続けている。
photo:Masako Nakagawa

  • PHOTO&EDIT:Daisuke Udagawa(M-3)
  • TEXT:Kunihiko Shinno
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